こんにちは。のっぴです。
今年に入って3週間が経ち、『ラブライブ!スーパースター!! Liella! 5th LoveLive! ~Twinkle Triangle~』もいよいよ明日にまで迫りました。現地で参加される方、配信で参加される方、各々が何かしらの気持ちを抱えて臨まれることと思います。そんなライブが始まる前に、少しだけ大好きな曲に出会えた話をさせてください。
本記事のテーマは「シェキラ☆☆☆」
来るライブのテーマソングとしてリリースされた曲ですが、Liella!が一貫して大切にしている「結」というものを改めて強く意識させるような曲になっています。そして、何より私自身が強く心を動かされた曲なので、その魅力と向き合ってみようと思います。
よろしければ最後までお付き合いください。
①はじめに
Liella!もといラブライブ!スーパースター!!の特徴として、やっぱり学年が進むことは外せないと思います。リアルタイムで展開されるシリーズは蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブも挙げられますが、「時間が進む」という点においてはLiella!も同じ。それはラブライブ!全体においても「いま」という言葉で何度も何度も描かれ、シリーズ全体で抱えているテーマと言っても過言ではないでしょう。
毎日があっという間に流れるから
せめていまを大事にしたいんだ いまは戻らない
季節はいつも駆け足なんだ
気がついたら通り過ぎてるね
このままずっといれたらいいな
でも分かってる 季節は巡る
まだここにいさせてと(願えど)
秒針は変わらずに(進む)
「ずっと今が続けばいいのに」なんて
強がったキミの声が ふるえた
有限な時間が何度も何度も描かれる背景には、やっぱり「限られた時間の中で精いっぱい輝こうとするスクールアイドル」というテーマが根底にあるからだと思います。そして、私はこのテーマが大好きです。きっとラブライブ!が好きな多くの方にとってもそうなんだと思います。だから、ラブライブ!が好きで応援している私にとって、「時間は進む」なんて当たり前のことは分かったつもりでいました。
でも、すごく寂しかったんです。
それを強く感じたのは『ラブライブ!スーパースター!! Liella! 3rd LoveLive! ~WE WILL!!~』の東京公演でのことでした。
確か声出し解禁前の最後の公演だったと思います。そして、あのツアー自体もLiella!にとって、9人体制で巡る最後のナンバリングライブ。その時のキャストの心情は計り知れませんが、きっと様々な思いを巡らせていたんだろうと思います。
私のSymphonyで四季ちゃんと手をつないで、四季ちゃんが前に出てくるシーンがあるんですけど……。あと何回後ろから四季ちゃんと手をつなげるのかなとか、あと何回この景色を見れるかなとか色々考えてしまって。
『ラブライブ!スーパースター!! Liella! 3rd LoveLive! ~WE WILL!!~』 東京公演 より
最高学年に上がった1期生、ライブを通して成長した2期生、新たに加入した3期生。進んでいく時間に付随して、追いつけないと思わせるようなスピードで成長していくLiella!に、私はいつしか心寂しい気持ちすら抱えていました。
もちろん普段からずっとそんなことを考えているわけではありません。しかし、心の奥底ではほんの少しだけ気持ちのずれがあったんだと思います。「ちょっと不安もあるよ」に「平気さ」と歌えるLiella!に対して、私はずっと「ちょっと不安もあるよ」で立ち止まっていたんです。
②ねぇ僕を信じてみてよ
そんなこんなで胸奥にわずかな不和を感じつつも、楽しみながらここ1年ほどはLiella!を応援していました。
そんななか、つい先日Liella!の新譜がリリースされました。
もちろん『シェキラ☆☆☆』です。
結論から言うと、私はシェキラ☆☆☆にすごく救われたような気持ちになりました。
私とLiella!は結ばれていた――ということを強い実感として認識することができたからです。
どうなるの?半信半疑
ねぇ思いついちゃったんだ
君とひとつになる素敵な方法
シェキラ☆☆☆の歌詞では、「君とひとつになる素敵な方法」を思いついたと歌うところから始まります。いったいどんな方法なんだろうと聴き進めていくと、なんとその方法とは一緒に踊ること。そして、その時に感じられる幸せな気持ちは永遠にそばにいるというものでした。
さぁ僕と 僕と いっしょに踊ろう
明日も明後日も夢みつづけたい!
きっとパーティーでハッピーなこの気持ちは永遠にすぐそばにいる
もう君を離さない!
最初に聴いた時は、Liella!が歌う「君とひとつになる素敵な方法」なんて全然信じられませんでした。
確か初めて聴いたのは『FNS歌謡祭』だったと思います。おしゃれな衣装にそろったフォーメーションダンス。すごく良い曲だとは思いましたが、最初の印象はなんというか良い曲止まりで。楽しみにこそしていましたが、特にそれ以上の衝撃はなかったんです。フルを聴くまでは。
ねぇ僕を 僕を 信じてみてよ
本当に衝撃でした。
すぐに涙があふれてきました。
少しでも疑った私の心を見透かされたみたいで。
心の奥底でブルージーな気持ちを抱えていたことを見透かされたみたいで。
Liella!はもとより、この気持ちはほとんど他人にも話したことすらないのに。
「ねぇ僕を 僕を 信じてみてよ」という言葉を聴いて、本当に嬉しかったんです。(ああ……見透かされていたんだ……)と思いました。心を見透かされているということは、Liella!が私(ひいてはファン)の気持ちを分かっているということ。言い換えれば、私たちがLiella!と結ばれている何よりの証拠になると思うんです。
そんな時、Liella!は「信じる気持ちが揺らぐときは 想いを歌にして伝えよう」と歌っていたグループだったことを思い出したりして、まるで彼女たちは最初からこうなることを分かっていたかのようで、どこまでも幸せに感じられて。
私がこのように受け取った気持ちは、別に勘違いでも良いと思っています。歌詞は表記通りの意味でしかなくて、私が勝手にそう解釈しているだけかもしれません。それでも、シェキラ☆☆☆を受け取れたことがたまらなく嬉しいんです。私がシェキラ☆☆☆を受け取ったというこの事実が、Liella!の歌がちゃんと届いていることを裏付けているからです。
多少なりともブルージーな気持ちを抱えている時にシェキラ☆☆☆と出会えたのは、きっと運命なんでしょう。いや、運命だと信じたい。必要としている時に必要としていた曲と出会えたことが、何よりの幸せで。こんなに幸せな気持ちを抱えてライブに臨めることが本当に嬉しいんです。
③シェキラ☆☆☆の魔法
さて、ここまで私の話に絡めたシェキラ☆☆☆の感想を話してきたので、ここからはTVアニメと絡めた雑感を語っていきます。
シェキラ☆☆☆は来るライブのテーマソングとしてリリースされた曲ですが、その公演内容は今まで以上に予想が難しく感じられます。そのヒントとして出されたのが、「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 5th LoveLive! ~Twinkle Triangle~スペシャルムービー『Road to Twinkle Triangle』」でした。
今度のライブでは久しぶりの曲を歌ったり、
11人みんなで歌ってみたり、
ユニット曲も忘れちゃいけないよね!(中略)
Liella!の魅力をたくさん詰め込んだライブをしましょう。そこで、私たちを結んでくれた大切な歌をみんなで歌いましょう。
ラブライブ!スーパースター!! Liella! 5th LoveLive! ~Twinkle Triangle~スペシャルムービー「Road to Twinkle Triangle」 より
ムービー内では「久しぶりの曲」について言及されるなど、TVアニメを中心にこれまでのLiella!の活動を振り返るようなライブになることが示唆されています。そのテーマソングとしてリリースされたシェキラ☆☆☆においても、歌詞の節々でこれまでの軌跡が散りばめられているように感じられますね。
12時を過ぎても醒めやしない
魔法にかけられちゃう覚悟はいいですか?
例えば、このパートは恋ときな子に割り当てられていますが、ソロ曲のミッドナイトラプソディはもちろん、2期生が加入した後に作られた曲であるユートピアマジックやSing!Shine!Smile!などを思い起こさせるような「魔法」という言葉も使われています。
いつもの風景に魔法をかける
君の笑顔 しあわせをくれるよ
僕ら魔法にかかった
夢という名の魔法に
「魔法」という言葉自体もライブと親和性が高くて好きですが、最高学年としてそう遠くないうちに節目を迎える恋と、3期生を迎えいよいよ先輩になったきな子が歌っているパートなのが良いですよね。
また、シェキラ☆☆☆では、「魔法」にかけられた後をイメージするような歌詞も登場しています。
パンっと鳴るレインボークラッカー
急に色づいた世界
こんなにも一瞬なんだ 変わる時って
このパートを担当しているのが、Liella!への加入順を後ろから数えたメンバーで、作中でもあまり時間を置かずに加入した夏美、マルガレーテ、冬毬なのがすごく好きです。すでにLiella!として魔法をかける側になった3人ですが、加入によって一気に世界が変わった経験を持つメンバーだからこそ、このパートを歌うことに強い説得力を感じさせます。
このように、各メンバーの性格や経験に基づいたパートが割り振られているシェキラ☆☆☆ですが、全体的にはLiella!の代名詞である「結」を強く感じられる箇所が多いのも特徴。次に、「結」に焦点を当ててシェキラ☆☆☆を見ていきます。
④結ばれるハートビート
私がシェキラ☆☆☆で一番好きなのが、「ハートビート結べ」という歌詞。アップテンポな曲調とともに一緒に楽しめそうな言い回しですが、「ハートビート」を言い換えた「鼓動」というフレーズは、過去の曲でも何度か登場しています。
キラキラ輝くセカイはきっと
まだ知らないはずむ鼓動
教えてくれる
きっと気づいてるよね? ほら君と僕の鼓動が
ぴったり重なり響いた!
絶対に忘れないよ いっしょに奏であうメロディ
過去と比べて成長を感じられるのが本当に良くて。
「ハートビート結べ」という強い言い回しをすることで、Starlight Prologueやユニゾンもここに内包して輝く歌詞。「きっと気づいてるよね?」「絶対に忘れないよ」といった言葉だけでは終わらせないというLiella!の貪欲さも垣間見えるようです。
さらに、「ハートビート」というフレーズは、ライブという有限な時間の中で明確に胸の高鳴りを感じられる場所においても輝く歌詞だと思われ、Cメロにはそれを意識したような言葉も見られます。
楽しくて笑いすぎて 頬が痛くなるような
イマが続いていきますように
いつまでも いつまでも
繋いでく 君のハートも
ここから出会ってく沢山のハートも
ソロパートのリレーを通じて様々なシーンが見え隠れするような歌詞ですが、「君のハート」はもちろんこれから出会う人たちのことにまで触れているのは見逃せません。2期でかのんが「Liella!の道が、結ヶ丘の道が、あなたと交わりますように!」と願いを込めてラブライブ!に出場していたことも思い出します。
そして、極め付きはこの歌詞。
もう君を離さない!
すみれ→可可などのメンバー同士にも当てはめて考えられそうなこの歌詞は、まさにLiella!が大切にしている「結」を強く感じさせる箇所。そして、Liella!の成長を明確に感じられるパートでもあります。
「一緒にいてほしい」というメッセージは、色づいて透明、ユートピアマジック、TO BE CONTINUEDなどの歌詞でも見られましたが、これらの曲ではあくまで受け身でした。
いつか大きな願いが 生まれても今日みたいに
一番近くにいてよ
これからもずっと僕の傍にいてよ
約束さ!
何度も何度でも 君と一緒に駆け出すのさ
(最後まで) 僕の手を握りしめてよ
リリース順に、「近くにいて」→「傍にいて」→「手を握りしめて」と距離が近づくように変化しているのも個人的に好きなポイントです。
でも、そこで終わらないのがシェキラ☆☆☆。
「もう君を離さない!」という言葉からは、どこか弱々しさも感じられた受け身のLiella!はどこにもいません。そして、ただ受け身の状態から成長したというより、これまで歌ってきた気持ちを全部ひっくるめてシェキラ☆☆☆にぶつけている感じが最高。先ほどStarlight Prologueやユニゾンも例に挙げましたが、過去の曲も全部連れてきたうえで、これまでの集大成としてシェキラ☆☆☆に集約されているように感じられるんです。
さらに、シェキラ☆☆☆がテーマソングとなっているライブは、「久しぶりの曲」も披露される公演。2期と3期の間に位置する「いま」に、これまでの曲とこれから出会う人たち、メンバーとファン同士の道がまた強く結ばれる。11人になったLiella!が「もう君を離さない!」なんて歌ってくれる。明日から始まるライブはとんでもなく素敵な公演になると感じているのは、きっと私だけではないでしょう。
⑤おわりに
最後までご覧いただきありがとうございました!
実は少し前に色々あって、3期が始まる前にラブライブ!から身を引こうとも考えていました。あまりに色々あるので詳細は話せませんが、個人的にはたくさん楽しませてもらったので充分満足したと。でも、本記事の通りシェキラ☆☆☆と出会ってしまったんです。私とLiella!は結ばれていた――というおこがましくも思える実感を通して。だから、もう少し行けるところまで行ってみようと思います。結ばれていた紐をもう一度固く結び直して、シリーズ初の前人未踏の3期に臨んでいきたいと思います。
歌詞の解釈は人それぞれ回答が異なるものと思われますが、本記事がシェキラ☆☆☆の魅力をお伝えする一助となっていれば嬉しいです。